ロイヤルクラス日誌

ポーセラーツと磁器上絵付け

 2017年1月7日

ポーセラーツ(Porcelarts)という言葉を耳にされると思います。
ポーセリン(磁器porcelain)とアート(芸術art)を組み合わせた日本における
造語です。“ポーセラーツ”とは、転写紙を貼って作品を楽しむものと思われがち
ですが、実は筆で絵を描く上絵付けも含まれます。

磁器でアートを楽しむ、ということでしょうか。

ポーセラーツの中でも”手描き”で仕上げられた磁器製品。
カップソーサーやプレート、花瓶や陶板、小物入れなど、その他にも様々なもの
があります。

今でこそ生産技術や印刷技術(転写紙)の進歩により、様々な工程の簡略化、生産
性の向上が実現され、身近なものとなりましたが、当時は人の手による幾多もの工
程を経て生み出されるものであり、今同様、またそれ以上に人々の憧れの品のひと
つであったのではないでしょうか。王侯貴族たちが競うように窯の後援者となり、
自分だけのテーブルセットをつくらせたそうですから….

現在も昔ながらの製法”手描き”でつくられているものがあります。
質の良い白磁器、絵付け師による手描き、金彩師による装飾、そういったものを兼ね備えたもの。
マイセンやベルリンKPMなど、ヨーロッパを代表する窯元のものもそれにあたると言えるでしょう。
それらは制作するための技術、掛かる時間、行程の多さ、材料、そういったものにより分類されているわけですが、絵付け師たちが描いている姿、一筆ごとに手元に浮かんでは形になっていくところを見ていると、そういったことがわかる気がします。

“手描き”は、丁寧さや時間、手間など、”かけた”分が返ってくる。スーザン先生から聞いた言葉です。
先生の言う、絵付けにおいての丁寧さ、時間や手間とはどういったことなのか、いつかお話しできればと思います。

マイセンにおいても転写紙を施した製品があります。毎年発売されるイヤーズプレートです。まるでイングレーズの手描きに見えますが…

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