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ポーセリン ペインティング –筆その1–

 2016年9月5日

前回、磁器製品のうち、“筆で絵を描き、焼きつけたもの”が、ポーセリン ペインティングと呼ばれ、手描きで造られているとご説明しました。

今回は、当教室で使われている、ポーセリン ペインティングのお道具についてお話ししたいと思います。(当教室では、マイセンでペインター歴の長い、スーザン先生の知識に基づいてお道具を選定しています。)

まず思い浮かぶのは“筆”、次に“カラー”ではないでしょうか。
他にも様々なお道具がありますが、今日は“筆”についてのお話です。

RD_20160904マイセンのペインターが主に使う筆(油性のカラーで使用)は、筆の職人が手掛けており、リス毛で作られています。
ドローイングブラシ、スモールミドルブラシ、ローズブラシの3種類がメインとなるそうです。(ミドルブラシなど他にも筆はあります。)

筆は手作りの為、同じサイズを意味する同品番であっても、厳密に見ると一本一本が異なる大きさとなります。描く絵によっては、同じ品番の筆の中から大きめなもの、小さめのもの、などピックアップすることもあります。

ところで、筆をおろした時、または使い続けていると、数本の毛が飛び出しているのに気付くことがありませんか?
飛び出た毛をカットして利用することになるわけですが、スーザン先生が言うには、この作業はとても繊細で、筆の仕組みやカッティングの方法などを知らずにすると、筆を駄目にしてしまう恐れがあるのでおすすめはしないとのことです。
(当教室では、可能な限りスーザン先生、またはスーザン先生から筆のカッティングを習っている者が必要に応じて生徒さまの筆をお手入れしています。)

スーザン先生は、筆はとても大事なものと言います。
他にも様々な理由で大事な道具はありますが、“筆は絵付け師にとって、表現するための自分の手”、教室の風景を眺めていると、スーザン先生に限らず、絵付けをされている方にとってそうであると感じます。

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