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ポーセリン ペインティング–カラー–

 2017年7月16日

以前、筆について3回に分けてお伝えしました。(ご興味ある方は、各数字をクリックしてご覧ください⇒
今回は“カラーパウダー”についてお話したいと思います。(ロイヤルクラスの担当講師スーザン先生やカラーメーカーから聞いた内容に基づく当校の理解となります。)

絵付けに用いるカラーの使用前の状態は、“粉末”です。描く際、オイルと混ぜ合わせて使います。
元は、“カラーパウダー”。描くための状態は、“カラー”ということになります。
このカラーパウダーには、様々な鉱山物などが含まれており、その内容物が異なることで、色味の違いや、色の深浅が発生します。
“赤”でも何十種類もの赤があり、他の色も同様に同じ基本名(青や緑、紫等々)でたくさんの色味が存在し、各パウダーによって仕様や取り扱い方が異なるのも特徴です。

例えば、カラーパウダーAの適正焼成温度は750℃~800℃、Bは780℃~840℃といったふうに、白磁器に焼きつける際の焼成温度が異なる場合もあります。
また、焼く前は明るい色味であったのが、焼き上がると落ち着いたの色味になるものや、しっとりとした感じの色が、焼成することで艶がでるもの、また焼く前からでは想像できない色味に変化するものもあります。もちろん焼成前と焼成後であまり変わらない色も。

そして、カラーパウダーとオイルを混ぜ合わせて、カラーを作る際、オイルを多めにすると良いもの、少なめにすると良いものなど、色の系統によって若干異なる場合もあります。

他にも様々な特徴があるわけですが、こういったことも含め、ポーセリンペインティングとはほんとうに奥深いものと感じます。
「カラーに慣れ、カラーを知ることは、絵付けの作品の出来に繋がるのよ。なんといっても上絵付けは、筆にカラーをふくませて白磁器に絵を描き、それを焼きつけるものでしょ。」
とスーザン先生。
筆につづき、上絵付けにとって大事なポイントとなるカラー。機会があれば、それら特徴の具体例などについてもお話しできればと思います。

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