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マイセン 鳥のフィギュリン絵付け

 2025年5月4日

今年3月に再開したスーザン先生のロイヤルコース。その初日”鳥のフュギュリン”第一回目の様子です。

ドレスデン社の鳥の白磁2種(ジョウビタキ、セキレイ)に、マイセンのフィギュリン絵付けを施します。実はフィギュリンへの絵付けを取り上げるのは初めで、生徒様だけでなく、スタッフ一同ワクワクしながらのスタートとなりました。
今回、描きはじめたのは日本では幻の鳥と言われる”ルイビタイジョウビタキ”。もう一羽の”キセキレイ”には出番を待ってもらっています。

スーザン先生曰く、フィギュリンへの絵付けは、テーブルウェアやインテリア小物などの白磁器に描く絵付けとは異なるものだそうです。
マイセン工房において、フィギュリンの絵付師になるには?をスーザン先生に聞いてみました。
まず前提条件として、養成学校を卒業し、マイセン工房の絵付師としての試験に合格する必要があります。その後、フィギュリンの絵付師を希望する場合は、数年間の専門的なトレーニング期間を経て、最終選考にパスして、ようやく資格を手にするというものだったそうです。

当時は、工房の絵付師としての試験に合格するのも狭き門だったはず…その上、フィギュリンの絵付師の資格も持っていると聞き、5年ぶりに再開したスーザン先生は、やっぱり無限…と思わされます(笑)

スーザン先生が伝えてくれるフィギュリンの絵付けのコツやアドバイスは、全てが初めて聞くことばかりで、楽しみでなりません。
「はじめにスタビロを用意してください。」スーザン先生のレッスンが始まりました。
いつもならスタビロ鉛筆の8008番を用いて、予め準備した”下絵をなぞる”トレースですが、フィギュリンの絵付けでは8046番のスタビロ鉛筆を使ってフリーハンドでトレース(描くための跡、アタリをつける)を付けていきます。
(普段とは異なる番号のスタビロ鉛筆を使う理由にも皆さま納得のご様子でした。)

「フィギュリンの絵付けにおいてのトレースは、ヘルピングライン(補助線)と言えるでしょう。」とスーザン先生。
考えてみれば、2ndステップで上塗りすることを踏まえ、1stステップでどのあたりまで色を入れておくべきかの判断というのは、決して簡単なものではないことに改めて気が付かれます。トレースは設計図とも言える大切なものですね。

鳥の顔周辺へのトレースを終え、いよいよカラーでの絵付けです。
1stステップの段階での色調と描き方、瞳の中で光っている表現となるスペースの場所についてなど、具体的なポイントが伝えられながらデモンストレーションは行われ、生徒さまも順調に描き進められていきました。

第一回目の今回のレッスンは半日でしたが、皆さま「とても楽しくて充実した時間でした! フィギュリンの絵付け、他の絵付けとはまたちがった貴重な体験になると思います。」と嬉しい言葉をくださいました。

次回の続きをどうぞ楽しみにお待ちください。
日程などは決まり次第、ホームページやインスタグラムにてお知らせ致します。

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