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マイセン マルコリーニ -ピンクリボンver.

 2018年10月4日

前回からのつづきです。

このクラスでは、すでに完成した“フラワーバスケットwithブルーリボン”のペアとなる、ピンクのリボンのバージョンを描いています。
スーザン先生がデモンストレーションで制作しているのは、プレート(メインモチーフの花籠と4種の添え花)と、セットとなるカップソーサー(7種の小花)。
スーザン先生が、このセミナーのために新規で描き起こしてくれたモチーフです。

「前回、プレートのファーストステップを描き終えました。今日は小花のカップソーサーのトレースから。小さな花であってもマルコリーニ期のペイティングスタイルです。
トラディショナルフラワーやその前身となる他のマイセンの花の絵付けとは、まったく描き方が異なると言っていいでしょう。また、より多くの色調の段階と、詳細の描き込みによって表現されています。丁寧に描いていきましょう。」

スーザン先生が、皆さまのイースターエッグのトレースのポジショニング、カップソーサーのポジションチェックを行い、セミナーが始まりました。

「マイセン磁器製作所には、昔から絵付け師たちに伝えられてきたことがいくつもあります。例えば、デモンストレーション中によく口にするマイセンローズのセンターの球体 “ローズアップル”という言葉もそのひとつ。
私の経験上、マイセンの絵付け師独特のものです。今回のカップソーサーでは、いくつかの異なる色味の小花が、マイセンに伝わる順に描かれていく様子が見ていてわかりやすいかと思いますよ。」

窯元や工房に伝わる話、絵付け師になるために学んだこと、そして絵付け師が普段無意識に行なっている動作やその訳など、そういったことも、当日誌でお伝えしていければと思います。

デモンストレーションを注意深くご覧になり、丁寧に描き進められた皆さま。カップの3種、ソーサーの4種、すべての小花のファーストステップを描き終えられました。
「すこし時間もあることですし、明日のメインモチーフのセカンドステップの予習をしておきましょう。パレットにあるフラワーレッドでワイルドローズの花弁を一枚描きましょうか。」

2日目は、花籠のセンターを飾るワイルドローズの第二工程からスタートします。
マルコリーニの技法ならではの絵付けを楽しんでいただければと思います。
(神戸/Cクラス)

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