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マイセン様式~異なる薔薇たち~
2020年1月11日
日誌“マイセン花の絵付けについて(1・2・3)”で
・現代絵付けの基本と考えられる様式
・技法やスタイルによる異なる表現
・同じ技法で描かれる同じ種類の花でも、向きや傾きなどにより異なる作品となる
ことなどについてお話ししました。
今回は、同じマイセンの花の絵付けでも異なる技法で描かれた同じ花、薔薇を例えに紹介したいと思います。
遠めに見ると同じ?似ている?ようにも見える三種類をピックアップしてみました。
同じ絵付師(スーザン先生)によって描かれたマイセン様式の異なる技法で描かれた作品からの抜粋ですので、描き手による違いでなく、純粋に様式や技法による違いが見てとれるのではないでしょうか。
左上:トラディショナル フラワー(現代マイセンフラワーの基本とも言えるスタイル)
右:マイセンフラワー(トラディショナル発案の素と言われるスタイル)
下:マルコリーニ(ラインでの表現、繊細でクリアなスタイル)
いかがですか?
こうして並べて見ていると、描き手である絵付師にとって、技法は意図的に作品に込める個性につながるもので、”薔薇を描く”という思いは共通だと感じます。
同じ対象物でも様々な描き分け方を持つマイセン様式は奥が深いと改めて思いました。
上絵付けで作品を制作することの面白さではないでしょうか。
皆さまは、どの技法で描かれた薔薇がお好きですか?