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絵付けとストロークについて ╸マイセン

 2015年4月12日

いろいろな上絵付けの作品を見ていると、窯元の”表現”に対する想いや考えが
込められていると感じることがあります。
こういった窯元の特徴、それを描くペインターの個性が生み出す作風が
手描きの魅力のひとつではないでしょうか。

以前”マイセン 花の絵付けについて“の中でもふれましたが、
マイセンのペインターはストロークを大事にしています。
(当校にある、スーザン先生が描いた様々なストロークの見本をみると納得です)

もちろん、他の王立ベルリンKPMやヘキスト、フュルステンベルク、
ルードヴィクスブルグなどにおいても
ストロークを大事にしているに違いありません。
でもマイセンの絵付けは、それを見て取りやすいと言えるのではないかと思います。

以前、スーザン先生にストロークとは何か?と尋ねたとき
「集中して大事に一筆を描くこと」と話してくれました。
さしずめ「一筆入魂」といったところでしょうか(笑)

描き終えた絵の中に、ストロークで形作られたものと気が付きにくい
状態になっているところも多くあります。
ストロークを重ねることで繊細に色調を上げていたり、連ねることで面になっていたり、
また、それらを合わすことによってグラデーションをつけている場合などもそうかも
しれません。

写真は花びらを描くストロークです。
RD_20150412_1

そしてストロークが寄り添って”フェニックス”に。
RD_20150412_2

ストロークの集合だけでも、表情豊かな絵になっていく様子が
お分かりいただけると思います。
そんなふうに考えると、ストロークが大事だということを
身近に感じる気がしませんか?

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