A4用紙いっぱいのアラビアンナイト!?
2022年2月20日
以前スーザン先生に、公開実演でアラビアンナイトの制作をお願いしたことがあります。
実演の数日前、スーザン先生から何でもいいから紙をもらえないかと頼まれ、A4用紙を渡しました。
thank you!と口にして近くの椅子に座り、サラサラと鉛筆を動かし始めました…。
とても集中している空気だったので、しばらく近くに寄らずにいたところ….
10分程経ったと思うのですが、そのA4用紙を見せてくれました。
紙いっぱいにアラビアンナイトのモチーフたちが描かれていました!
カップに描かれる小さめサイズの人物にたくさんのインテリア、小さな動物たち…
実演で制作するモチーフのための、準備体操を兼ねたラフを描きたかったようです。
スーザン先生の頭の中には、アラビアンナイトに限らず、たくさんのモチーフの記憶があります。時々、マイセン工房でどれだけ描いて来たの??と驚かされます(笑)
モチーフの記憶があったとしても、完成する作品の印象は、描いたペインターによって当然異なります。
例えば、スーザン先生の描くアラビアンナイトは、生き生きとして魅力的で、声や音楽、香りまでも感じさせてくれます。
それは、そのときに見せてくれた紙のスケッチからも感じられました。
実演当日。実際に白磁にアタリをつけて描き始めると、新たなイメージが沸くようで、A4用紙に描かれたものとはまた違った趣の女の子たちが描かれました。
私たちのレッスンは、スーザン先生の作品見本を使用して行うのですが、きっとこんな風に時間をかけて描き起こしてくれたのだと思うことがあります。
どの作品も魅力的で、何度みても新たに気付かせてくれることがあり、大変勉強になります。
これからも、スーザン先生が、ふとしたときに教えてくれたことを交えながら、皆さまにスーザン先生の絵付けの世界を伝えていきたいと思います。