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ボタニカル ペインティング(植物画)

 2018年6月3日

今回も新たなモチーフが登場です。

ボタニカル ペインティング。
ヨーロッパの多くの窯元で、植物画の本から磁器に描き起こされてきたモチーフのひとつです。
歴史は古く、おおよそですが1800〜1900年代にかけて頻繁に描かれていたそうです。
よく耳にするロイヤルコペンハーゲン社の “フローラダニカ” というシリーズが有名ではないでしょうか。

植物画(ボタニカルアート)のオリジナルは、水彩絵の具で描かれていたそうです。
自然科学者であり、画家でもあるAnna Maria Sibylla Marian(マリア・ジビーラ・メーリアン)の名前を耳にしたことのある方も多いと思います。
卓越した描写力で描いた植物や昆虫などの作品は、ケタ違いの描き込み量の多さとその精密さから、女史の名を冠して “マリア・ジビーラ・メーリアン” というシリーズとして扱われ、磁器上絵付けにおけるボタニカル ペインティングというジャンルの中で、絵付け師たちの間では、突出した特別なものなったそうです。

こちらのシリーズについては、またの機会に。

さて!今回、生徒さまと描く作品の題材は、”コバンコナスビと”オオヒョウタングサ”のふたつ。
スーザン先生の作品見本は、2002年に制作されたもので、セミナーにピックアップされるのは初めてです。
私見ですが、とてもボタニカル ペインティングらしいモチーフなのではないかと思います。

「それでは第一工程に入りましょう。
いつものようにストックカラーを作り、そこから描く用に取り分けるカラーの準備。ここまでは普段通りです。
パレット上、その近くに補助オイルであるピンクオイルを少量。線描きに使用するペンを用意しましょう。」
今回は描き始める前の準備からのスーザン先生のデモンストレーションからとなりました。

補助オイルであるピンクオイルの使い方、インクの代わりとなるカラーのペン先への入れ方、その理由など説明をお聞きになられた後、練習皿の上でペンを走らせ、感触を確かめた生徒さま。
ボタニカル ペインティングの第一工程、ペンによる線描きがいよいよ始まりました。(神戸校/Dクラス)

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