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図案について -その2

 2017年4月11日

以前、ロイヤルクラス日誌の“図案について”でマイセングリーンワトーのスケッチを紹介したことがあります。当日誌でご存知の方もおられるかもしれませんが、後にスーザン先生の作品見本が制作され、セミナーが開催されました。

日誌の中で、スーザン先生はがモチーフの考案から作品の制作を許されている、数少ないペインターのひとりであることに触れましたが、今回は図案とはどのようなものか、そんなお話をしてみたいと思います。

当校のロイヤルクラスを含むすべてのクラスで共通している工程に“トレース(下絵)を白磁器に写す”というステップがあります。ポーセリンペインティングにおいて、とても大事な工程のひとつです。

スーザン先生が作品を描く際、トレースを用いず、“白磁器に直接描く”、または花や茎、葉、頭、体、手足といった部位の位置を”スタビロ鉛筆で軽く当たりを付けて描く”ことがほとんどです。
白磁がキャンバス代わりになっているものとご想像ください。
(左写真、薄いスタビロ鉛筆のラインが”当たり”のラインです)

このようにして図案が創造された後、その図案を描くために必要なラインのみが残されて、トレース(下絵)が出来上がります。

スーザン先生は「作品の一点一点、その中の一筆一筆、それらすべては私の内から生まれたもの。私の一部なのよ。」と言います。
スーザン先生との出会いから20年。絵付けが大好きな方たちに伝えたいという思いをこれからも大切にしてゆきたいと思います。

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