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オールドチキンバード~スワン~

 2018年6月5日

今回から鳥たちの日常が描かれた “オールドチキンバード” を描き始めました。
東京校で描いた、記憶に新しいモチーフです。
(『水辺の鳥たち -オールド ヘキスト』改め、以降『オールドチキンバード~スワン~』と呼称します。)
この “スワン” のモチーフは、スーザン先生がヘキストで描いていた “オールドチキンバード”シリーズに含まれるもので、当校の作品見本のために描き起こしてくれたものです。

当時、マイセン磁器製作所の総裁だったドクター・ラインハルト・フィヒテ氏が、ヘキスト磁器工房の総裁に就任した際、スーザン先生を抜擢。
スーザン先生は、自身の絵付け技術、知識と経験の向上のため、長年に渡り筆を握ったマイセンから、次いで歴史の長い窯元のひとつともいわれているヘキスト窯に移りました。

そのころは、少ない色数で花が描かれていたそうです。やがて色の種類が増え、様々な作風の花の絵付けが描かれるようになりました。
そうした中、フラワー以外の作品が生まれ始めます。

代表的なシリーズとしては、ランドスケープ(風景)、オールドハーパー(港の情景)やシノワズリー(東洋の情景)、そしてこのオールドチキンバード(鳥たちの日常)などが名を連ねるそうです。

そんな ヨーロピアン ポーセリン ペインティングの歴史の中で初期に生まれたシリーズといえる “オールドチキンバード” に関しては、特定の窯元のシリーズというものではなく、その名で括られるものかもしれません。(マリア・ジブーラ・メーリアンも同じく!

さて、前回の本モチーフのキャンバスは、ラウンド ボックス(蓋物)でしたが、今回はフラワー ベース(花器)に描くことになりました。

毎回のことですが、ハイグレードのモチーフをハンドリングに注意が必要な白磁に描く際、スーザン先生のプロならではの工程の組み立て直しや配慮、デザインのアレンジなどがあって、そういった差を感じることができるのも勉強になるものだと常々感じます。
同じモチーフでも異なる磁器に描かれるこの作品。完成が楽しみです!(神戸校/Aクラス)

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